フェンネル(ウイキョウ)はハーブであると同時に、日本薬局方に記載される生薬でもあります。
生薬として用いるのは果実の部分ですが、料理ではフェンネルシードとして用います。
漢方的な効能としては、芳香性健胃や去痰などがあり、独特な芳香によって胃の動きを活発にさせて、食欲を増進させることになります。
植物学的にはセリ科に分類され、地中海沿岸が原産地となります。
ウイキョウ(フェンネル)の、甘さとスパイシーさを合わせ持った香りは、魚料理と非常に相性が良く合います。
ヨーロッパ各地では消化促進や健胃のためのハーブとして、タイムやディルといったハーブとともに「魚のハーブ」などと呼ばれ、古くから重宝されてきました。
爽やかな芳香は魚の生臭さを消すために、魚料理には欠かせないスパイスとなっていますので、フェンネル(ウイキョウ)がなければ、魚のスープの風味も乏しくなり、消化促進の効能も十分に期待できなくなります。
肉料理の消化を良くするためにも、フェンネル(ウイキョウ)は大いに役立つ食材です。
フェンネル(ウイキョウ)の主な有効成分はアネトールで、安中散などの漢方薬に配合されます。
学名の種小名は、ラテン語で民衆的を意味するものです。
このことについては、俗ラテン語の英語名を見ればつながりが分かります。
属名については、ラテン語で干し草を意味する言葉に指小辞がついた形となります。
和名の茴香の歴史も古いもので、古くなった魚の香りを復活させるという意味を持っています。
古代中国においても、魚に合うスパイスとしての認識があったことの名残となる名前です。
フェンネル(ウイキョウ)を初めて使うときには、魚料理で使うことが無難です。
最初は白身魚のムニエルで使えば、ハーブとしての香りの素晴らしさを実感できます。
次の段階にはスープ料理で使うために、ブーケガルニの材料の一つとして使います。
ブーケガルニは香草の束という意味で、素材の持ち味を引き出すために大いに役立つものです。
日本人にも馴染みやすいポトフに入れると、肉の臭みを防いで消化にも優しくなります。
ウイキョウ(フェンネル)の根元の部分は、野菜としても利用できます。
チコリに似た食感で、サラダにすると美味です。
種子の部分はカレーの重要なスパイスでもあります。
葉の部分は生でも食べられますから、魚介類のサラダに混ぜることもおすすめです。
ウイキョウ(フェンネル)は人類が栽培してきたハーブの中でも、最も古い部類になり、
長年にわたって使われてきた結果で、経験的な知恵も生み出されてきました。
香りが非常に強いために、慣れるまでは少しずつ加えることが大切です。
生薬としても効果を持つフェンネル、色々と活用できます。
フェンネルの種子は漢方生薬とも知られているハーブです。
有効成分としてアネトールを含んでおり、種子には口臭予防効果があります。
他にも健胃や去痰の効能があるとされています。
紀元前の時代から西洋では愛用されましたが、特に愛好したのが古代ローマ人です。
健胃作用があることは古くから知られていたため、ローマの宴会でも欠かせないハーブとなっていました。
カルダモンや、ウコンとともに、カレーの芳香を形作るスパイスとしても貴重です。
根茎は成長するごとに肥大化し、野菜としても利用できます。
イタリア料理においても使われます。
フェンネルの効果を引き出すために、種子と葉は上手に使い分ける必要があります。
香りが強いのは種子のほうで、煮込み料理にも適した材料です。
葉にも芳香がありますが、甘い香りとしても感じられます。
サラダに加えるときには、香りがマイルドな葉を使うのも賢い方法です。
葉は針状に細いもので、鮮やかな緑色をしていて、魚介類のサラダに加えれば、生臭みを抑えて全体の風味を引き立てることができます。
フェンネル(ウイキョウ)は、中華料理においても重宝される食材です。
中医学の理論によって作られる薬膳においても、重要な役割を担ってくれます。
鶏肉や豚肉の煮込み料理で使えば、芳香のおかげで油っこさを改善することができますし、後味が爽やかになるために、食後でも口の中がさっぱりとします。
中華料理においては、八角とも呼ばれる大茴香とともに使われることも多くなります。
中華の場合においても、魚の蒸し料理を作るときに使うこともできます。
口臭予防のために使う場合には、フェンネルシードを噛むだけでも爽やかになります。
料理で使う場合でも、使いすぎには注意します。
種子の香りが苦手な人は、最初は葉や根茎の部分を食べて慣れることも賢い方法です。
ただし、比較的、強い生薬になりますので、適量を踏まえ、食べ過ぎには注意しましょう。
フェンネルという食品のおさらいで、料理などに使われる部分は大きく分けて3つに分けられます。
・葉と茎の部分をフェンネルと呼びます。
甘みとスパイシーな香りを合わせ持ち、ハーブティーやスパイスとして利用します。
香味野菜として生でも食べられるので、スープやサラダなどにもよく使われます。
ヨーロッパでは、野菜として扱うよりハーブとして扱われ、ソースや他の食材の風味を加えるための薬味として活躍しています。
・種の部分をフェンネルシードと呼びます。
甘みとスパイシーな香りを合わせ持ち、ハーブティーやスパイスとして利用します。
味もスッキリしたスパイシーなので、魚や肉の料理の臭み取りやカレーなどのスパイス料理に良く使われます。
・フェンネルの鱗茎部分をフィノッキオと呼びます。
根元の白く膨らんだ部分は鱗茎で、少しセロリにも似た香りを持っています。
フィノッキオは、香り付けの他に、食感も楽しむことができ、生でも火を通しても、美味しく頂けます。
この根元部分は、カリウムやカルシウムなどのミネラルの他、ビタミンCなどの栄養素を含んでいます。
こうした特徴をふまえて、ウイキョウ(フェンネル)を加えることで、
グッと美味しさが増す料理を3つほど挙げてみましょう。
一つ目は、魚と野菜を煮込んだスープとしてお馴染みのブイヤベース。
こちらを煮込む際に、フィノッキオを刻んだものを加えます。
玉ねぎとニンニクを炒め、さらに魚を炒めた後に、他の野菜と共に鍋にいれると良いでしょう。
量としては、6~8人分で、フィノッキオ半個~1個程度です。
二つ目に挙げるのは、スモークサーモンのフェンネル添えです。
フェンネルの若い葉を刻み、フィノッキオも薄くスライスしておきます。
これを、レモン汁と塩コショウで味付けし、並べたスモークサーモンに乗せるだけ、という簡単なレシピです。
仕上げに、オリーブオイルをかけることで、さらに美味しくなります。
三つ目は、ピクルスを作るときにも、このフェンネルが使えます。
ピクルスと言えば、キュウリをディルと一緒に漬け込むことが有名ですが、実はフェンネルの香りとも相性が良く、フェンネルの種子部分(フェンネルシード)をこの風味付けに使うこともよくあるのです。
砂糖と酢、唐辛子などからなる漬け液に、これを加え、キュウリやニンジン、ヤングコーンなどを漬け込みます。
なお、自家製ピクルスを作る場合は、野菜をサッと茹でて粗熱を取ることや、漬け込む瓶の煮沸消毒など、衛生環境に十分な注意を払うことが大事です。
ハーブティーのみならず、様々な料理に使われているフェンネル。
ハーブティーにして飲めば、芳香によって食欲が増進して、消化も促進することができます。
独特な芳香によってストレスも解消して、すっきりとした気分になります。
フェンネルのみのハーブティーに共通する注意点としては、濃く淹れるのは避けたほうが良いということです。
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