紅茶が好きで、贈り物にも紅茶を、という方も多いのではないでしょうか?
世界的に有名なブランドの紅茶や、
高級な紅茶は、大切なお客様や目上の方へのギフトにぴったりですし、
ご友人や特に親しい方には、
その方にあわせたハーブティーやフレーバーティーをプレゼントしても喜ばれそうです。
また、種類ごとの味と香りにあわせて、飲み方を変えても楽しいですね。
ここでは、紅茶の種類や有名ブランド、意外と知られていない等級のお話、
いろいろな飲み方などをご紹介していきます。
紅茶選びや、紅茶をより楽しむためのヒントを見つけてみてください。
産地指定の紅茶のことを “ストレート” と呼びます。
また、 “エリアティー” 、 “ピュアティー” とも呼ばれています。
日本で ”ストレート” というと、
ミルクやレモンなどを加えていない紅茶のことを指すのが一般的ですが、
紅茶の国イギリスではこの飲み方を ”ブラックティー” と言います。
さて、ストレート、
すなわち産地の名前のお茶(インドの “ダージリン” “アッサム” “ニルギリ” など)を飲み比べると、
それぞれ違った個性を持っていることがわかります。
たとえば、ダージリンは水色が薄いオレンジ色で、上品な味と香りが特徴。
一方で、アッサムは濃厚な味で水色も濃く、ミルクティーにぴったりです。
ダージリンでは、年に複数回の収穫があり、収穫する季節によっても味や香り、茶葉の色や水色が異なります。
大手の専門店では、収穫期ごとにダージリンの紅茶をそろえているところもあります。
セイロンティーの産地スリランカでは一年中収穫ができますが、
産地によってクオリティシーズンと呼ばれる「旬」の時期が違います。
また、標高ごとに ”ハイグロウンティー” “ミディアムグロウンティー” “ローグロウンティー” などと分かれ、
標高が高いほど個性が強く、品質も高いとされています。
ストレートを飲み比べて産地の個性を知り、さらに農園ごと、
収穫期ごとのお茶を求め、感覚と知識を深めていくと、紅茶がより身近なものになるでしょう。
“ブレンド” とは、数種類の茶葉を混ぜる工程のことです。
現在では、市販の紅茶のほとんどがブレンドされていますが、
19世紀中ごろまでは、各家庭でさまざまな茶葉をブレンドして飲まれていました。
ブレンドするのには理由があります。
同じ産地であっても、
収穫する年によって気候(寒暖差や風雨、乾燥、日照など)は異なり、品質は大きく左右されます。
そこで、安定した品質の紅茶をつくるために、
収穫期や等級の異なる紅茶をブレンドし、味や香りのバランスを整えているのです。
飲まれる土地の水質に合わせた良い味が出るように調整することもできます。
専門店では、さまざまなシーンに合わせた紅茶をつくり、
朝、午後、夜それぞれの時間帯のお茶、特別な日のお茶、
ミルクに合うお茶、アイスティー向きのお茶など、数多くのブレンドを用意しています。
一方、産地の異なる茶葉をいくつか求め、
自分だけのオリジナルブレンドをつくるという楽しみ方もあります。
一度に多くの種類をそろえられなくても、
手元にあるティーバッグを2種類組み合わせるだけで、新しい味わいになります。
紅茶どうしのほかに、ハーブやスパイス、ドライフルーツ、緑茶などをブレンドみてしてもいいでしょう。
ティートータルのティーなら、カモミールとローズヒップを自分の好きな分量でブレンドしてみたり、
マンゴースターと、ベリーピーチクランブルをブレンドしてみたり、
定番のローズヒップとハイビスカスを自分の飲みやすい酸味具合で飲むために
ハイビスカスを多め、少なめ、と調整してブレンドするのもオススメです。
ベストセラーのアールグレイシリーズ、
例えば、アールグレイスペシャルやアールグレイパリスにマンゴーマジックを少々ブレンドして
フルーツアールグレイティーを作ることもできます。
オリジナルのブレンドができたら、イメージするもの、似合う季節などから、特別に名前をつけてみてください。
ブレンドがもっと楽しくなりますよ。
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紅茶に、花やフルーツ、スパイスなどで香りや味をつけたものを ”フレーバーティー” と呼びます。
正式には、センテッドティーと言い、ヨーロッパの一部ではパフュームドティーとも呼ばれています。
紅茶そのものにも豊かな香りがありますが、
ほかの香りとブレンドされることによって、さらにすばらしい香りを放つようになります。
最も有名で成功したフレーバーティーといえば、 “アールグレイ” でしょう。
アールグレイの元となったのは、紅茶発祥の地、中国の武夷山の「正山小種」、
世界で最初につくられた紅茶で、フルーティーな香りが特徴でした。
19世紀半ば、イギリス人のグレイ伯爵はこの正山小種を大変、気に入り
愛飲していましたが、なかなか手に入るものではありませんでした。
伯爵は茶商人にその香りを再現するよう命じ、工夫のすえに生まれたのがアールグレイ。
ベルガモットで香りをつけたこのお茶は、現在も多くの人に愛されています。
このほか、ピーチ、アップル、フランボワーズなどの果実、
シナモンやペッパーなどのスパイス、ヴァニラ、キャラメルなどで香りづけしたフレーバーティーもあります。
いくつもの花や果実、スパイスで香りづけすることで、複雑な味をつくりだしているブランドもあります。
気になる香りの紅茶をベースに、少しずつバリエーションを増やしていくのも楽しいですね。
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紅茶には、茶葉の大きさによる等級、形状による等級があります。
紅茶の場合、等級は品質の良し悪しを現すものではありません。
大きさによる等級には、
枝の先端にあるFOP(Flowery Orange Pekoe; フラワリーオレンジペコ)、OP(オレンジペコ)、
標準的な葉であるP(ペコ)、PS(Pekoe Souchong; ペコスーション)、
大きく育ったS(スーション)があります。
FOPは、新芽とその下の若い葉を1枚だけ摘んで作られたお茶で、
縦にくるりと巻いたやわらかい若葉の中にチップ(尖った芯芽)が含まれています。
形状による等級には、茶葉をカットしない “フルリーフ”、
カットした “ブロークン”、
さらに細かく砕いた ”ファニングス” “ダスト” があります。
同じ茶葉を同じ量使い、同じ時間蒸らして紅茶を淹れた場合、
細かいほど濃く、はっきりとした香味となります。
大きさと形状の等級とを組み合わせて、”BOP(ブロークンオレンジペコ)” などとも表記します。
BOPは、抽出の速さと風味のバランスがよく、評価が高まりつつある等級です。
紅茶の等級は品質を表現するものではありませんが、
「ブロークンはミルクに負けない強い風味を得ることができるため、ミルクティー用に」などのように、
紅茶をおいしく飲むために等級の知識を役立てることができます。
インドの ”ダージリン”、スリランカの “ウバ”、
中国の “キーモン” は特に、世界三大紅茶(銘茶)と呼ばれています。
ダージリンの紅茶は、 “紅茶のシャンパン” と呼ばれるほどのフルーティーな香りと、
爽快な渋み、深いコクのある味わいを持つ、インド紅茶の最高峰です。
年に何度も収穫期があり、季節を追うごとに味わいも変化していきます。
“ファーストフラッシュ”(春摘み)はチップを多く含み、若々しく軽やかな味わい。
”セカンドフラッシュ”(夏摘み)は繊細でありながらフルーツのような強い香味があります。
”モンスーンフラッシュ” は8~9月のお茶で、水色はより濃く、味わいもはっきりしてきます。
“オータムナル”(秋摘み)はバラのような麗しい香味。
春より前の試し摘みは「DJ-1」といい、
これ以上ないほどのフレッシュ感があります。大変、稀少なお茶です。
ハイグロウンティーに分類されるウバの紅茶のクオリティシーズンは7~8月。
フルーティーな香りと刺激的な渋み、濃い水色を持ち、
イギリスでミルクティーに最も多く使われているお茶です。
キーモンは中国の安徽省に広がる、中国紅茶の代表的産地です。
オリエンタルな香りは、花やりんご、蜜を思わせます。
濃厚な渋みと甘味の絶妙な味のバランスが特徴です。
超特級品は世界三大銘茶でも最高値をつけるため、ある意味、世界一の紅茶と言えるかもしれません。
世界的に有名なブランドには、紅茶とともに歩んだ長い歴史があります。
いまから300年ほど前、コーヒーハウスのトワイニングと
王室向け高級食糧品店のフォートナム・アンド・メイソンが、
ほぼ同時期に紅茶の取り扱いを始めました。
トワイニングは1837年、王室御用達となり、地位を確かなものとします。
このころハロッズも紅茶商として創業。
今や、イギリスを代表する高級百貨店となりました。
ブレンドNo.14はハロッズの人気の商品です。
また、1854年にマリアージュ・フレールがフランスのパリに設立しました。
現在では500種を超える豊富な品揃えで、
珍しい産地の茶葉に出会えるブランドとしても人気です。
スタイリッシュなパッケージとその名前から、結婚式のギフトにもよく選ばれています。
そして、1886年にはフォションが創業。アップルティーが絶大な人気を博しました。
同時期に、食料品店リプトンが紅茶業界に参入しています。
各地の水質にあわせたブレンドを展開して一気に台頭。
イエローラベルは日本初の紅茶として1907年に輸入され、いまも広く愛されているブランドです。
ティートータルは1995年にニュージーランドで設立。
自然が雄大で、エコやオーガニック先進国、
ナチュラル志向最前線として進んでいたニュージーランドとともに
ニュージーランド人らしい新しい感性を活かし
キウイフルーツや、ストロベリー、アップルやマンゴー、
マヌカの葉なども代表するように、
ニュージーランドの素材を元にベストセラーのティーを生み出してきています。
これら有名ブランドの紅茶は、パッケージも素敵で、プレゼントにも最適です。
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続いて、紅茶とハーブティーの違いについてみてみましょう。
紅茶はチャノキ(カメリア・シネンシス)から作られた完全発酵茶で、カフェインを含みます。
一方、ハーブティーは、薬効が期待されるさまざまな植物をお湯で抽出したものです。
紅茶にも、風味づけのためにハーブがブレンドされることもありますが、
一般に “ハーブティー” というときは、ハーブのみをお湯で抽出したものを言います。
たとえば、紅茶にミントをプラスしたものはフレーバーティー、
ミントのみで作られたものはハーブティーとなります。
ハーブには、ビタミンやミネラル、フラボノイドなどいろいろな有効成分が含まれており、
眠りをよくしたい、胃腸のはたらきを整えたいなどの目的に応じてブレンドし、
お茶にして飲むことで有効成分をからだに摂り入れることができます。
甘味を感じるステビア、酸味の強いハイビスカスなどをプラスして味を調整することもできます。
紅茶の持つ渋みが苦手という方でも、ハーブティーなら飲みやすいものが見つかるでしょう。
ヨーロッパでは、眠れないときにはカモミール、ホップ、レモンバームをお茶にして飲み、
同じハーブを乾燥させて枕につめ、眠りを誘うハーブピローにするなど、
ハーブのレシピは家庭の知恵として伝承されてきました。
元気になりたいとき、リラックスしたいとき、
気分にあわせたハーブティーをゆっくり淹れて、ひと息つきましょう。
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紅茶のおいしさの3要素は、味、色、香りと言われており、飲み方によってもそれぞれ変化します。
ブラックティー、ミルクティー、チャイ、アイスティーについて、
それぞれを楽しむポイントや、その飲み方に合う紅茶をご紹介しましょう。
淡い水色が美しく、若々しい香りが特徴の紅茶は、ブラックティーで楽しむとよいでしょう。
ダージリンのファーストフラッシュ、セカンドフラッシュなど、質の高い紅茶がおすすめです。
ミルクティーは、英語でTea with milk(ティーウィズミルク)と言い、
茶葉を多めにしてしっかり蒸らした紅茶を
常温のミルクを入れたカップに注ぐのが伝統的なつくり方です。
ウバ、アッサム、イングリッシュブレックファスト、ラプサンスーチョンなどに合うでしょう。
チャイはインドで生まれた飲み方で、全体の半量程度の水で紅茶を煮出し、
同量のミルクを加えてさらに煮て、スパイス類を加えて作ります。
砂糖を加えるとコクが深まるため、アッサム、ニルギリなどが向いています。
暑い季節にはアイスティーが飲みたいですよね。
長めに蒸らしたブラックティーを、たっぷりの氷へ注いでつくると、
濁りが少なく見た目もおいしく仕上がります。
フレーバーティーや、キャンディなどの渋みの少ないお茶で楽しみましょう。
さらに、フルーツやハーブ、ナッツ、ホイップクリーム、
お酒、炭酸などを加えてアレンジすれば、楽しみは無限に広がっていきますね。
紅茶の種類や等級、世界の有名ブランド、
飲み方についてなど、さまざまなことをお伝えしてきました。
紅茶は、産地ごと、農園ごと、季節ごとに違う味わいがあり、形や大きさで等級分けされています。
それらを自分でブレンドして味をつくる楽しみもあります。
世界三大紅茶や、信頼できる老舗ブランドの逸品は、ギフトの選択肢のひとつに。
気持ちや体調に合わせたハーブティーを淹れたり、
いつもの紅茶をアレンジしたりして、特別なおもてなしに。
さまざまに楽しみながら、あなたの紅茶の世界を広げていってくださいね!