シナモンとは、
インド、マレーシア、スリランカに分布する樹木でセイロンニッケイとも呼ばれます。
樹皮を乾燥させたものがシナモンと呼ばれ料理やお菓子のスパイスとして使われたりします。
ニッキとも呼ばれ、生薬(漢方)として用いられるときには桂皮(ケイヒ)と呼ばれます。
スパイシーな香りと刺激があり、甘みと辛さを感じることのできる特徴的なスパイスであり、
香り高く、『スパイスの王様』と呼ばれたりもしています。
上記のように、セイロンシナモン、カシア、桂皮や
ニッケイと呼ばれる様々な種類が存在しますが、用途はほぼ同じです。
南アジア、中東、北アフリカでは料理の香りづけに頻繁に用いられ。
インド料理の配合香辛料ガラムマサラの主要な成分でもあります。
有名なものは、シナモンの独特の香りが印象的な
インドのティーである『チャイ』の香りづけにも使われるスパイスです。
紅茶やコーヒーの香りづけに使用されるほか、
お菓子や果物類にも使用され、肉料理とも相性が良いスパイスです。
シナモンの原産地は、主に南アジア、ベトナム、中国です。
古代エジプトではミイラ作りにシナモンによる防腐作用があると考えられていたため
シナモンを使用していたこともあり、
世界最古のスパイスの1つといわれ、紀元前以前より使われていたとの文書が残っているそうです。
シナモンは、ビタミンB1、ビタミンB2、ナイアシン、カリウム、カルシウム、
マグネシウム、鉄、亜鉛などの、たくさんの栄養素を含んでいます。
効能も多様にあり、注目すべき一番効能は、血流改善効果です。
シナモンには血管を拡張させて血液の流れを良くする働きがあります。
更に、流れている血液をサラサラにしてくれる効果もあるため、
その効果でいろいろな恩恵を受けることが出来ます。
・血流改善における恩恵
冷え性の改善
髪の薄毛や抜け毛の改善
顔の目の周りのクマなどの改善
発汗など新陳代謝の効果アップ
・デトックス効果、むくみ改善
利尿作用や発汗作用があるためデトックス効果・むくみが改善します。
さらに、血糖値を安定させる作用があり、ダイエットや糖尿病にも効果があり、
それだけでなく、脂肪細胞を小さくする効果もあるためダイエットにも効果が期待できます。
・アンチエイジングと、美肌効果
抗酸化作用によるアンチエイジングや、血液循環の促進や消化器系に効果があり、細血管の保護・修復作用もあるため、
毛細血管の減少や損傷から起こるシミ、シワ、たるみの予防改善にも繋がり、美肌に効果があります。
・整腸作用
シナモンには、腸の働きを整えてくれる効果があるので、便秘の改善や予防にも効果があります。
・鎮痛作用
鎮痛作用があるので、頭痛・生理痛などを和らげる効果があります。
・香りの効果
シナモンには、独特の香りがありますが、その香りにも効果があり、高揚効果をもたらしてくれます。
精神疲労やストレスによる衰弱や無気力を和らげ、うつ気味な気持ちを改善してくれたり、
それ以外にも、やる気や集中力アップに効果があります。
作用まとめ
殺菌作用、抗菌作用、芳香性健胃、発汗作用、利尿作用、血液循環促進、整腸作用、鎮痛作用
鎮痙、去痰
効能まとめ
ダイエット、血流改善、アンチエイジング、むくみ、冷え性、うつの改善、便秘
・主な作用部位:血液循環器系
・使用部位:樹皮
・注意点:妊娠中に多様するのは控えましょう。
消化器に潰瘍がある場合は刺激があるため使用を避けるましょう。
※シナモンに含まれる独特の成分での注意点
シナモンに含まれるシンナムアルデヒドという成分は、
シナモン特有の刺激の元となる成分ですが、
多量に摂取すると子宮収縮の原因になります。
また、クマリンという成分は、
シナモンに含まれているシナモンの独特の香りの元となる成分ですが、
シナモンを直接、多量に食べると肝機能の低下を引き起こしやすいとして
特に免疫力の低下している妊娠中の方は注意が必要です。
しかしながら、これらはあくまで多量に摂取した場合(過剰摂取の場合)であり、
適正な摂取量(体重1kg=0,1mgが目安)があり、
通常の食生活では注意する摂取量を超えることはほとんどありません。
ティーでの摂取量では、ほぼ超えることはなく、
特にお菓子などに直接シナモンを利用している場合に注意をしつつ
控えるようにすれば良いでしょう。
また、例えばシナモンロールなどを食べてしまってもすぐに危ないという訳ではありません。
あくまで、妊娠中は過剰摂取にならぬように摂取量に注意しましょう、ということです。
シナモンには抗酸化作用がありますし、血糖値を下げたり、
整腸作用を促してくれたり、と嬉しい効果、栄養素もたくさんありますので、
上手く利用していきましょう。